組み込み系のスキルアップに向けて(第7話)

Raspberry Piのクロスコンパイル環境構築(その3)

クロスコンパイル環境で生成したファイルをRaspberry Piへ移動

前回の第6話で生成した実行ファイルをRaspberry Piで実行してみます。その為には仮想環境のファイルにある実行ファイルをRaspberry Piにもってくる必要があります。仮想環境から直接Raspberry Piにファイルを移動できるのですが(詳細は第9話)、ここでは仮想環境から一旦WindowsPC内のフォルダに持ってきて、そこからRaspberry Piに持っていきたいと思います。

その為に、ここではファイル転送用のWindows用ソフトである「WinSCP」を使用しました。以下からダウンロードできます。

WinSCP :: Official Site :: Download
WinSCP is a free file manager for Windows supporting FTP, SFTP, S3 and WebDAV.

ダウンロードした「WinSCP」実行すると以下のウィンドウが表示されます。

ここでは、WindowsPCと仮想環境を接続する為の設定を行います。

右側の「セッション」項目を入力していきます。「転送プロトコル」は「SCP」を選択、「ホスト名」には仮想環境に接続する為のIPアドレス、「ユーザー名」「パスワード」は仮想環境にログインする為のものを入力して「保存(S)」をクリックします。

「セッションの保存名(S)」には任意で分かりやすい名前を入力。「OK」をクリック。

左側に先ほど設定したセッション名が表示されます。これが選択されている状態で右下の「ログイン」をクリック。

上記のメッセージが表示されますが「はい」をクリック。

ここでパスワードを聞かれるので入力して「OK」

左側がWindowsPCのフォルダ、右側が仮想環境のフォルダになります。第6話で生成した実行ファイル「hello_aarch64」と「hello_x86」があるのが分かります。これをWindows PCに持ってくるために、左側にドラッグします。

左側に移動できたことが分かります。これでWindowsPCのフォルダにコピーされました。今度はWindowsPCとRaspberry Piを接続します。

上のメニューの「セッション」から「新しいセッション(N)」を選択します。

先ほどと同様に今度はRaspberry Piの情報を入力して「保存」をクリック。

「ログイン」をクリックして、パスワード入力すると以下のウィンドウになります。

左側は先ほどと同じくWindowsPCのフォルダ、右側はRaspberryPiのフォルダです。今度はWindowsPCからRaspberry Piへファイルを移動するので、対象のファイルを右側にドラッグします。

これで実行ファイルの移動は完了

クロスコンパイル環境で生成したファイルをRaspberry Piで実行

次にコピーした実行ファイルをRaspberry Piで実行する為に「Tera Term」でRaspberry Piに接続します(第4話で詳細説明)

ファイルがあるか確認すると、ちゃんとコピーされているのが分かります。さっそくクロスコンパイルで生成した実行ファイル名「./hello_aarc64」で実行。

最初に実行した時はファイルが実行可能な属性になってなかったので拒否されました。ファイルを実行可能に属性変更すると、無事「hello」と表示され、実行できたことが確認できました。

因みに、上記はダメ元で仮想環境用にセルフコンパイルしたx86_64 CPU用の実行ファイル「hello_x86」を実行しましたが、予想通りエラーになりました。

余談:LEDをチカチカさせているRaspberry Pi本体をぼーっと見てたら、放熱FINを載せてないCPU内蔵のチップの温度が気になって、チップの表面を指で触ってみるとギリギリ触れるくらいの熱さになっていたので、ちょっと心配になってすぐにshutdwonして電源切りました。

次に実機確認する前には放熱FINを購入して、放熱FIN有り無しでの温度を調べてみようと思います。

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